- 海外でお金を盗まれてしまった
- 海外で体調が悪くなったけど病院に行くお金がない
このように海外でお金が足りなくなってしまった場合、多くの方が頼りにするのが「日本大使館」です。
しかし、日本大使館ではお金を借りることはできません。
- 大使館でできること、できないこと
- 海外キャッシングでお金を借りる方法
- 銀行や送金サービスから海外へお金を送金する際の注意事項
これらについて知ることで、海外でお金に困った時に対処できます。
- 日本大使館のお金は国のお金なので貸付できない
- 日本大使館でお金を借りれるという情報は真実ではない
- 日本大使館では助言はもらえるが費用は出してもらえない
- 海外でカードキャッシングすれば現地のお金が借りれる
- 海外へ日本の銀行から送金すると審査に時間がかかる
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<審査通過に成功するコツ>①虚偽(ウソ)は書かない ②免許証等の提出書類の添付忘れ ③限度額設定は必要な分だけ ※ブラックは申込・借入不可
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日本大使館はお金を貸してくれない
海外でお金に困ったとしても、日本大使館に行けばお金が借りれるわけではありません。
日本大使館にあるお金は、国のお金であるため大使館の方で好き勝手には使えません。
大使館での裁量権も限られているため、日本人に支援できることにも限界があります。
また、日本大使館は金融機関ではありません。
海外旅行はあくまで自己責任と考えられているため、ある程度は自分で対処する必要があります。
日本大使館からお金が借りれるというのは噂レベル
ネット上では「大使館からお金を貸してもらえた」という情報が流れているようですが、大使館では金銭の貸付は行われておりません。
実際に借りれたとしたら、大使館の職員が個人的に提供してくれただけです。
噂レベルの話ですので、困ったら大使館から借りればいいと思って海外へ行くと、大変な目に遭う可能性があります。
したがって、海外へ行く際は事前の準備や警戒を怠らないことが大切です。
日本大使館とは
日本大使館については、外務省では以下のように説明されています。
大使館は、基本的に各国の首都におかれ、その国に対し日本を代表するもので、相手国政府との交渉や連絡、政治・経済その他の情報の収集・分析、日本を正しく理解してもらうための広報文化活動などを行っています。また、邦人の生命・財産を保護することも重要な任務です。
(引用元:在外公館の仕事|外務省)
大使館・総領事館・政府代表部を総称して「在外公館」と呼びます。
交通網やインフラの発達にともない、今まで行けなかった国にも行けるようになりましたが、日本大使館がまだ設置されていない国や地域は存在します。
日本大使館がないと、パスポートの発給や災害時の支援等に制約があるため、交通網が遮断された場合は、自力で避難、もしくは現地で待機するしかありません。
海外領土の島国も同様に、支援は困難になります。
(参考:外務省 海外安全ホームページ|在外公館未設置の国への渡航)
日本大使館がしてくれること・してくれないこと
日本大使館では、海外で生命の危機に晒されている日本人の保護が最優先の使命です。
しかし、海外では現地の法制度や司法手続きに従わなければなりません。
日本大使館の権限には限界があります。
日本大使館での主な対応については、以下の表にまとめました。
海外でお金が無い状況 | してくれること・できること | してくれないこと・できないこと |
---|---|---|
盗難にあった |
|
|
お金を失くした |
|
|
事件・事故にあった |
|
|
入院することになった |
|
|
自然災害・戦争が起きた |
|
|
逮捕・監禁された |
|
|
盗難にあった場合
パスポートを紛失したことに気づいたら、すぐに大使館に向かわなければなりません。
パスポートを所有していないと帰国ができないため、大使館にて「帰国のための渡航書」を発行してもらう必要があります。ただし、発行手数料は自己負担になります。
現地警察への届出に関する助言もしてもらえますが、あくまで助言のみであり、被害届の提出代行はしてもらえません。犯人の捜査、逮捕は現地の警察が行うため、大使館では対応できません。
お金を失くした場合
家族や知人からの送金に関する助言をしてもらえます。ただし、お金は貸してもらえません。
事件・事故にあった場合
現地警察や保険会社への連絡の助言をしてもらえます。
本人から連絡ができない場合は、代わりに警察へ連絡してもらえます。
家族が現地へ向かう場合、家族のパスポート緊急発給の要請もしてもらえます。
死亡事故の場合の遺体の身元確認、死亡証明書の発給、日本への移送に関する助言もしてもらえますが、相手側との賠償交渉や移送費の負担、立て替えはしてもらえません。
入院することになった場合
日本人がよく行く病院や日本語が通じる医者の紹介をしてもらえます。
現地で治療が不可能な場合は、緊急移送に関する助言、支援も受けられます。
重症の場合は、本人に代わり医師から病状を聴取し、家族への連絡もしてもらえます。
病院との交渉や医療費・移送費の立て替えはしてもらえません。
自然災害・戦争が起きた場合
日本大使館は日本人の安否確認を行いますが、短期旅行者は状況把握が困難なため、自分で家族や大使館へ無事の連絡をする必要があります。
緊急移送のための、関係機関への連絡などの支援も受けられます。
退避費用は自己負担ですが、現金を持ち合わせていない場合は大使館に相談します。
逮捕・監禁された場合
弁護士や通訳の情報提供が受けられます。
本人からの連絡ができない状況の場合は、本人に代わり家族へ連絡してもらえます。また、状況によっては関係当局への改善の要求も行われます。
しかし大使館も現地の法制度に従う必要があるため、釈放や減刑等の要求は難しいです。取調べや裁判における通訳・翻訳も、大使館では対応できません。
また、弁護士費用や釈放費用の負担、貸付およびその保証もしてもらえません。
(参考:大使館・総領事館ができること・できないこと|外務省)
海外で困った!お金を借りたい時の対処方法
日本の銀行キャッシュカードで、海外のATMから現金を引き出すことはできませんし、日本のカードローンも利用できません。
手元に現金がない場合でも、日本大使館でお金は貸してもらえないため、何らかの方法で資金を調達しなければなりません。
クレジットカードでお金を借りれるキャッシング枠が使える場合もあります。クレジットカードだけでも手元に残っていれば、海外キャッシング機能を利用して現地通貨を借りることができます。
クレジットカードがなければ、日本にいる家族から銀行を通して現地へ送金してもらう方法もあります。
銀行での海外送金は審査などで時間がかかってしまうため、急いでいる場合は国際送金サービスを利用することで、銀行より早く送金できます。
それぞれの方法の特徴について解説します。
- クレジットカードの海外キャッシングで現地通貨を借りれる
- 銀行から海外へ送金できるが時間がかかり手数料が高い
- 国際送金サービスは数分で送金できる
- 為替レートや現地の税金に注意する
クレジットカードのキャッシングを使う
クレジットカードに付帯している海外キャッシング機能を利用すれば、お金を借りることができます。
ATMから現地通貨が引き出せるため、円から外貨へ両替する手間がなく、両替手数料もかかりません。
ただし、キャッシングなので利息が発生しますが、両替するよりもお得な場合もあります。また、必要な分だけ現金を引き出せるため、大金を持ち歩く必要もありません。
日本のカードローンは海外からの借入はできませんが、アコムが発行しているクレジットカード「ACマスターカード」であれば、海外からお金を借りることができます。
Q.海外からでも借入できますか?
A.はい。ACマスターカードをご契約のお客さまに限りますが、キャッシングご利用可能金額の範囲内で、海外のATMから現地通貨を引き出すことが可能です。
(引用元:【アコム公式FAQ】海外からでも借入できますか?|カードローン・キャッシングならアコム)
海外キャッシングを利用するには、海外に行く前に契約が完了している必要があります。海外からは新規契約はできないため、事前に契約しておくと、いざというときに便利です。
クレジットカードのキャッシング限度額は、カードローンよりは少ないため、必要な金額が引き出せない可能性があります。
海外でのATM操作の際は暗証番号が必要ですが、入力を何回も間違えると利用停止になってしまいます。そのため、暗証番号は海外へ行く前に確認しておく必要があります。
- 暗証番号を入力する際は手元を隠す
- 道路に面した人通りの多い場所は避け、銀行や空港のものを利用
- 夜間は危険なので昼間に使用
- ATM使用後は、カードと現金をすぐに取り出す
海外ATMの操作方法は、以下のサイトでデモ体験ができます。
(参考:海外キャッシング デモ体験|セゾンカード)
銀行の国際送金サービスを使う
海外から自分のインターネットバンキングにアクセスしようとしても、エラーが発生する可能性があります。通信環境や国の法律、制度によってアクセスが制限される場合もあります。
その場合、日本にいる家族や知人から銀行を通じて送金してもらうしかありません。
銀行は信頼性と安全性が高いため、安心して利用できますが、その分手数料が割高な場合が多いです。
即日送金できるわけではありません。
海外へ送金する際は、資金が犯罪やテロに使われないかを確認しないといけないため、着金に時間がかかってしまいます。遅いときは1カ月以上かかってしまう場合もあるため、急いでいる場合は注意が必要です。
また、申込にはマイナンバーが必要です。
(マイナンバーカードでお金を借りる方法)
銀行名 | 手数料 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
ゆうちょ銀行 | 窓口:7,500円 ゆうちょダイレクト:3,000円 |
|
|
楽天銀行 | 送金手数料:750円 円貨送金手数料:3,000円 中継銀行手数料:1,000円 |
|
|
ゆうちょ銀行では、ゆうちょダイレクトまたは窓口から送金できます。
口座間送金の手数料は以下になります。
窓口:7,500円
ゆうちょダイレクト:3,000円
内容に問題がなければ、以下の日程で着金します。
窓口:申込から4~7営業日後
ゆうちょダイレクト:申込から2~4営業日後
楽天銀行の送金手数料は750円ですが、円で送金の場合は追加手数料が3,000円かかります。
外貨での送金であれば、追加手数料はありませんが、外貨普通預金から送金はできません。そして円普通預金から外貨に交換して送金する必要があります。
中継銀行手数料が送金者負担の場合は1,000円追加でかかります。
海外送金の登録には審査があり、1週間〜10日程度かかります。
銀行以外の国際送金サービスを使う
銀行での国際送金サービスでは、審査も入るため着金に時間がかかってしまいます。
何日も待てないような状況の場合は、銀行以外の国際送金サービスを利用することで、迅速に送金ができます。
銀行名 | 手数料 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
ウエスタンユニオン | 国、金額によって異なる |
|
|
PayPal(ペイパル) | 499円 |
|
|
ウエスタンユニオンは、本拠地をアメリカに置く金融および通信事業の会社です。
145年以上の歴史と実績を誇り、世界中に多くの店舗を展開しています。
これらの店舗を通じて送金と受取が可能です。世界最大規模のネットワークを保有しているため、送金後わずか数分で受け取ることができます。
ウエスタンユニオンのWebサイトを利用して追跡番号(MTCN)を使用し、送金状況を追跡できます。
送金手数料と為替レートは事前に確認可能で、独自の為替レートを提供しています。
受取側の手数料は無料ですが、海外で受け取る場合、現地の税金がかかることがあります。
送金手数料は金額と国によって異なります。
(参考:国際送金 | Western Union JP)
日本全国にある200以上の取扱店舗から、海外へ送金できます。
(参考:ウエスタンユニオン店舗検索)
セブン銀行のインターネットバンキングから送金し、海外のウエスタンユニオン店舗で受け取ることもできます。
(参考:海外送金(国際送金)サービス | セブン銀行)
PayPalは主にネットショッピングに利用されますが、海外への送金も可能です。PayPay(ペイペイ)と名前が似ていますが、完全に別のサービスなので注意が必要です。
PayPalアカウント同士の送金は通常数分で受け取れますが、通常は3日ほどかかります。
送金手数料は499円です。また、日本円で送金して米ドルで受け取る場合、通貨換算手数料が別途かかります。
送金側負担:4%
受取側負担:3%
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この記事の監修者 | 山口みき |
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自己紹介 | 金融WEBメディア運営・管理経験(3年以上)を活かし「お金借りる今すぐナビ」の編集・監修を担当。FP技能士や貸金業務取扱主任者・クレジット債権管理士の資格取得にも前向きに取り組んでおり、借り入れに関する疑問や不安に応えるため、常に正確で専門的な情報提供に努めています。 |
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