残価設定ローンは頭金不要・短期間で新車を乗り換えられる・毎月の返済コストを抑えられるなど、魅力的な特徴をもつカーローンのひとつです。
しかし、残価返済しないと所有できない・走行距離制限・車体修繕費用のリスクがあり、低金利でも支払う利息は高額になるというデメリットがあります。
わかりやすいメリットだけに反応して契約してしまうと、毎月の返済と別の料金が発生したり、買取価格が保証されず売却時にトラブルが起こります。
トヨタ残価設定型プランはアルファード・カローラなどの車両を、最大72回までの分割で毎月の支出を抑えながら購入することができます。
日産残価設定型プランはセレナ・エルグランドなどの車両で3万円迄の修理補償が受けられる、「ケアプラス」が自動付帯されるので安心です。
ダイハツワンダフルクレジットはムーヴ・トールなどの新車ローンと保険がセットになり、毎月の保険料を抑えながら利用可能です。
残価設定ローンで得をする人は、走行距離が短い・事故リスクが低い・購入ではなく新車乗り換えを前提とする特徴があり、残価設定ローンのメリットを優先しデメリットを割り切れる人と考えられます。
- 残価設定ローンは残価に対して利息がかかる
- 残価設定ローンは低金利だが利息負担が大きくなる
- 残価設定ローン走行距離オーバーで追加料金発生
- 残価設定ローンは乗り換え前提と割り切る人が得をする
- 残価設定ローンの残価は車体損傷で買取価格が下落する
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残価設定ローンがデメリットしかない・罠と言われる理由とは?
結論を述べると残価設定ローンはメーカーが契約者を搾取する目的で提供するサービスではなく、仕組みを理解して契約すればマイカーローンより大きなメリットを受けることも十分可能です。
しかし「毎月低金利で新車に乗れる」というわかりやすい特徴だけで契約してしまうと、残価設定ローンが有するデメリットに後悔することになります。
残価設定ローンは契約金利がマイカーローンに比べて低い傾向にありますが、後払いする残価分も金利が計算されるため、契約期間が長期化すると利息総額は確実に大きくなります。
また契約期間中に設定されている走行距離の制限にも注意しなければいけません。
規定以上の走行距離は車体劣化と判断されるため、走行超過に対して別途料金が発生することがあります。
3~5年間の契約期間中に事故を起こしてしまうと、車体の資産価値を回復するため修繕費を請求されることも覚えておくべきです。
本人に損害の自覚がなくても、査定で小さな傷・凹みが一定基準を超えてしまうと、残価で保証される買取価格の下落が起こる可能性があります。
また、契約期間中に新車のカスタムは禁止されているため、好みの仕様で新車に乗ることができません。
残価設定ローンは残価金額を除外してローンを組むシステムなので、契約期間を完了しても残価を支払わなければ車を所有できません。
はじめから新車を購入する予定で契約した人は、残価設定型ローンよりマイカーローンの方がコストを抑えられたと後悔することになるかもしれません。
このように残価設定ローンのメリット・デメリットを熟考せずに契約することで、契約者のニーズにマッチせずデメリットしかない・罠という感情を想起させるようです。
マイカーローンより金利手数料が高い
残価設定ローンは従来のマイカーローンに比べ、毎月支払う金利は低いけれどトータルの手数料が高くなる傾向にあります。
単純に金利だけを比べると、残価設定ローンは大手ディーラーが提供するマイカーローンより低金利に設定されています。
「金利が低いのになぜ手数料が高くなるの?」と疑問に思うかもしれませんが、残価(買取価格)として区別している残金に対しても金利が計算される仕組みだからです。
金利が低く設定されても借金元本+残価として支払いを継続するため、契約期間満了間近になると残価設定型ローンの方が、より多くの手数料を払うケースが少なくありません。
これは金利の数字だけで判断すると起こる、残価設定型ローンならではの「注意すべき罠」といえます。
走行距離を気にして乗らなければいけない
残価設定ローンで利用する車には契約時に走行距離が設定されており、想定される走行距離をオーバーしてしまうとデメリットが発生します。
残価設定ローンは月間・年間走行距離が決まっているため、毎日何キロも走るような利用方法ではトラブルになるかもしれません。
一番怖いのが走行距離オーバーによる残価の下落・超過分の利用金額請求などのペナルティです。
残価設定ローンは、契約期間終了後に売却・返却・乗り換え(継続)を選択しますが、走行距離をオーバーすると契約時に保証される筈の買取価格が下がることがあります。
また、超過分の走行距離に対して追加利用金が発生するリスクもあります。
事前に綿密なシミュレーションを立てて残価設定ローンを契約しないと、利用者の用途と走行距離のプランが合わずに思わぬ出費が増加してしまいます。
事故や故障時には支払いが発生する
残価設定ローンで利用中の車体に損傷・不具合が生じた場合、契約者に返済義務が発生します。
これは契約期間中のみならず、契約期間満了後の返却・売却のタイミングでも大きな問題になります。
一見、大きな損傷がなく綺麗な状態に見えても、ディーラーの査定で基準以下の状態と判断されると、車体の原状回復費用を請求されます。
また車体の損傷を放置すると、残価として保証されている買取価格の下落は避けられません。
残価設定ローンの契約によっては、一定期間・一定金額まで車体の損傷を無償補償するサービスもあるので、傷・凹みなどで別途料金を請求されたくない方は加入を検討してください。
大幅なカスタムはできない
残価設定ローンで乗っている車体は、基本的に個人でカスタムすることはできません。
「せっかく新車に乗っているし、自分好みにカスタマイズして楽しもう」と考える利用者もいますが、残価の価値を落とすことになるので絶対おすすめできません。
残価保証の条件
1)レース(競技会等)での使用、その他違法改造等がなされていないこと。
2)事故による修復歴がないこと。
3)走行距離が事前に設定した下表の距離数以下であること。
(これを超えた場合でも、精算可能上限までは返却が可能です。但し、免責基準を超えた部分につきましては返却時にご精算いただきます。(引用:残価設定型クレジット – 日産自動車)
日産の残価設定型クレジットを例にすると、改造全般は残価保証の対象外になり、原状回復の費用を契約者が負担しなければいけないことがわかります。
レンタルしている車体を改造すると弁償費用を請求されるのと同様に、将来残価設定ローンで購入する場合も改造は許されません。
完済しても自分の所有車にはならない
残価設定ローンで契約した車体は、期間中に残金を完済しても自分の所有車にはなりません。
なぜなら残価分の料金は返済金額から除外されており、売却せず所有するためには別途残価料金を支払う必要があるからです。
残価自体の元本を一括返済・分割返済で完済しない限り、最終的に支払いを完了したことにはならないので注意してください。
車両購入を検討するタイミングで残価を頭金と混同する方もいますが、両者はまったく逆の性質であることを理解しなければいけません。
残クレの失敗談
残価設定型クレジットは、メリット・デメリットがハッキリしているローンであり、新車に乗りたいという安易な考えだけで契約するとトラブルになります。
20代社会人男性の方は、頭金不要で新車に乗れる残価設定型クレジットに魅力を感じ契約を決めましたが、契約期間終了後に残価を一括返済できず分割返済のローンを組んだようです。
乗り換え・返却前提の新車で規定の走行距離をオーバーしてしまったことで、本来支払う必要のない追加料金が発生したことがわかります。
30代主婦の方はライフスタイル・金銭面を考慮して新車購入ではなく、一定期間新車を乗り換えるという選択をしました。
しかし乗り換え期間が長期化することで想定以上に利息負担が増加したこと、乗り換え前に傷・凹みなどの車体修繕費を請求されたことに不満を募らせています。
このように残価設定型クレジットをメリットを期待して契約したのに、実際にデメリットが大きく期待した満足感を得られないというパターンが多くあるようです。
残価分も再ローンになった失敗談
20代社会人男性
僕は社会人デビューで車が必要になり、最初は兄から貰ったボロボロの軽自動車に乗っていました。でもカッコ悪いし新車への憧れもあったので、残価設定ローンの3年契約で某メーカーのミニバンを購入しました。残価設定ローンを選んだのは、マイカーローン契約に必要な頭金が用意できなかったからです。働いていればそのうちお金が貯まるだろうと甘く考えていました。でも色々なことにお金を使う生活をしてるので、契約終了で買い取るはずのお金が足りずすごく困りました。おまけに走行距離オーバー?とかで別にお金を請求されてやばかった。一括で払えないことをメーカーに話して、今は分割で再ローンを組んで支払いを続けています。
契約期間が長く利息が高くなってしまった失敗談
30代主婦
私は専業主婦で収入はありませんが、旦那の収入が安定しているということで残価設定ローンが組めました。子どもの送り迎えと買い物の時だけ車を使います。私のように「購入までいかなくてもそれなりに車が必要」という人は多いんじゃないかな。残価設定ローンは毎月の支払いが少ないと言われていますが、1回目の契約後に継続して乗り換えをする人は気を付けて。どうやら残価というのが邪魔をして、契約期間が長ければ長いほど利息が高くなるそうですよ!契約時にそのことを聞かされていなかったのでショックでした。あと大きな事故は一度もしてないのに、傷や凹みが多いとのことで修理費用も請求されました。普通に乗っているのに「車の修理代が高くて払えない!」ということになるなんて思ってもみませんでした。
残価設定ローンはデメリットだけじゃなくメリットもある!
残価設定ローンはその仕組みをしっかり理解して契約すれば、デメリットを最小限にしてメリットを最大限に活かすこともできます。
例えば車を所有するには残価返済が必要な仕組みも、はじめから乗り換え前提で契約する人にはデメリットになりません。
3年を目安に常に新しい車に乗り続けられる特徴に、何にも変えがたいメリットを感じる人におすすめのローンです。
マイカーローンで新車を購入するときは頭金が必要になるケースがありますが、残価設定ローンでは基本的に頭金を払う必要はありません。
新車購入を検討するうえで頭金の存在はネックになるため、頭金不要で新車に乗れる残価設定ローンは魅力的なサービスといえるでしょう。
残価設定ローンは、車体価格を契約期間中の料金+契約後の残価に分割し、残価は契約前に決定した金額が保証されます。
下取り価格が契約前にわかるので、契約終了後の売却がスムーズにできることも見逃せないメリットになります。
1~3年で乗りかえることになるのでいつも新車
残価設定ローンに契約すると新車を1~3年で乗り換えられるため、常に新車に乗りたいという人のニーズを満たすことができます。
自分が惚れ込んで一括購入したお気に入りの車でも、利用回数が増える度に今まで気が付かなかった不満を感じることがあります。
しかし、既に購入してしまっているため、売却して違うモデルを買い直すことは難しいのが現状です。
残価設定ローンは「乗り換え前提」の利用者が多く、1~3年のスパンで違うモデルの新車に乗ることができるのが特徴です。
期間満了のタイミングで残価を支払えば車を所有することもできるため、元々乗り換えを考えている人でも、その後のライフスタイルに合わせて柔軟に対応できることも魅力です。
頭金等まとまった金額が必要なく、毎月の支払い金額を安くできる
残価設定ローンは頭金を必要としない契約も多く、初期コストを抑えながら新車を準備できるメリットがあります。
新車を購入するとき多くの人が、契約時に頭金を支払ってカーローンを組みます。
これは現金一括払いが難しくカーローンで返済するとき、ローン元本を頭金で減らすことで月々の利息を抑えることができるからです。
また、カーローンの契約によっては頭金が必須になることもあり、新車購入時の大きなハードルになります。
残価設定ローンの契約では頭金を必要としないため、まとまったお金がない人でも新車に乗れる環境が手に入ります。
しかし前述の通り残価に対しても利息負担を負うため、毎月の支払いは安くても支払う利息金額は大きくなる傾向にあります。
残価を設定した時点で買取価格が保証される
残価設定ローンは契約時点で残価が固定されるため、車体売却時に買取価格が変動しません。
残価設定ローンは契約期間満了に伴い売却を選択すると、原則として契約で決められた買取価格が保証されます。
残価設定型クレジット(残クレ)は数年後、購入したクルマの価値が下がった場合、買取額(=残価)も下がりますか?
回答
原則下がりません。買取額を保証しているので、将来の車両価値を心配する必要がなく、お乗りいただけます。
※但し、別途定める条件がございます。(引用:残価設定型クレジット(残クレ)は数年後、購入したクルマの価値が下がった場合、買取額(=残価)も下がり | FAQ(よくあるご質問)|クレジット&カーリース|Honda)
残価という区切りで買取価格が保証されることは、残価設定ローンで契約期間満了に伴い乗り換え・売却を考える人にとって大きな安心感になります。
しかしこの残価の保証は必ずしも機能するとは限らず、走行距離オーバー・査定基準を上回る車体損傷などがあるケースでは、買取価格を下回るリスクもあるので注意しなければいけません。
残クレで得する人ってどんな人?
残価設定型クレジットで確実に得をする人は、限定されます。
まず、頭金不要で常に新車に乗り続けたいと考える人は、残価設定型クレジットの強みを最大限に活かせる人です。
しかし乗りかえ期間が多くなるほど利息負担が増加する・走行距離により残価保証が不安定になるなど、デメリットを考慮できる人以外はリスクが高いローンです。
残価設定型クレジットは契約期間が決まっており、3~5年を目安に乗り換え・買取を選択しなければいけません。
最初から新車購入前提で契約するのであればカーローンの方がメリットが大きいため、今後車を必要としなくなるライフスタイルを予定する人におすすめのローンになります。
残価設定型クレジットは走行距離が決められているため、走行距離オーバーで利用すると返済負担が増加します。
普段からあまり車に乗らない主婦・車の運転が苦手で運転機会を最小限に抑えるペーパードライバーの人もお得に利用できるでしょう。
常に新車に乗りたい人
残価設定ローンで得する人は誰と聞かれると、真っ先に思いつくのが「常に新車に乗って生活したい」と希望する人でしょう。
残価設定ローンは契約者が返済を完了して、残価分を支払うだけというタイミングで2パターンの選択肢を選べます。
ひとつめは残債する残価を支払い、利用中の車体をディーラーから買い取るという選択です。
ふたつめは乗換え・返却を決定し、残価設定ローンの継続・終了で契約者が残価を払わないという選択です。
このタイミングで乗り換えを選んだ場合は残価設定ローン継続となり、ディーラーが用意する新車を次の契約期間まで利用することができます。
はじめから車体を所有する意思がなく、定期的な自動車ローンを組んでも新車に乗りたいという人は、従来の自動車ローンより残価設定ローンを選択した方が得をするでしょう。
短期間で乗り換えることが決まっている人
ライフスタイルによっては車は利用するけれど、必ずしも所有する必要はないという人は多くいます。
車は生活に便利な移動手段ですが、一度車を所有すると維持費・税金・廃車処分費用など多くのコストが必要です。
例えば、都心に住んで普段は電車通勤をする独身の社会人の中には、普段あまり車に乗らないため残価設定ローンを選択するケースがあります。
また、現在独身で今後結婚を考える人・高齢者であと数年車に乗ったら免許を返納する人も、車を購入するより残価設定ローンで新車に乗る方がメリットになるケースもあります。
「現在利用している車体を期限付きで利用したい」という人にとって、長期的な視点で考えると残価設定ローンを利用する方がお得と考えられます。
長距離で運転する機会が少なく、事故の心配が少ない人
日常生活で車にほとんど乗らない人・ペーパードライバーで車が苦手な人も、残価設定ローンは有効なカーサービスになります。
残価設定ローンで利用中の車体は、契約期間満了までディーラーの所有物です。
契約後に下取り価格として残債している残価を支払う人以外は、常にレンタル料金を支払って新車に乗っているという感覚が適切です。
また契約期間満了前に売却を選ぶ場合でも、走行距離が大きい・事故等で車体に損害があるなど、車体の資産価値・査定価格に悪影響を及ぼします。
そのため残価設定ローンで車を利用する場合、車に乗る機会が少なく走行距離が短い人・免許は取ったが車に乗らない人など、事故に遭遇する確率が低い人ほど安全に残価設定ローンを組むことができます。
残価設定ローンとは・仕組みをわかりやすく解説
残価設定ローンは別名を残価設定型クレジットと呼ぶ、頭金不要で契約できるカーローンのひとつです。
残価設定ローンでは頭金を入れても残価分の元本は減らない仕組みのため、従来のカーローンに比べ利息削減効果が期待できないのが現状です。
契約段階で残価と呼ばれる車体買取価格を設定し、契約期間満了後に契約者が残価を支払うことで車の所有権を得ます。
つまり毎月支払いを重ねても残価を支払わない限り、あくまでレンタルしているというイメージで車を利用することになります。
一般的なカーローンでは所有前提のローンとなるため、毎月支払う料金に車検費用・自賠責保険・自動車税などが含まれます。
残価設定ローンは必ずしも契約者の買取が実行されないため、基本的に車に必要な税金・維持費は含まれません。
残価設定ローンは短期間で乗り換え前提の人はもちろん、ライフスタイルに合わせて柔軟に売却・乗り換えなどの選択肢を選べるため、7割近い人が新車の購入に残価設定ローンを利用しています。
頭金はマイカーローンに比べると意味がないかも
マイカーローンでは契約前に頭金を多く準備することで、借金元本を減少させ利息負担を抑えるというテクニックが使えます。
しかし、残価設定ローンで契約する場合、頭金で借金元本を減らしても後払い分の残価は変わらないため、頭金を活用してトータルで支払う利息分を大幅に削減することはできません。
残価設定ローンの頭金で削減できるのは、あくまでも残価を除く車両価格に限定されるということを理解しておきます。
ただ完全に頭金の先払いが残価設定ローンに対して無意味という訳ではないため、契約前にディーラーと相談してどれくらいの削減効果が見込めるのか、確認することをおすすめします。
残価設定ローンとカーリースの違い
残価設定ローン・カーリースはそれぞれ特徴が違うため、自分がどちらのサービスを利用すればベストなのか知っておきます。
残価設定ローンは支払う料金に車両保険・車検費用は含まれないため、毎月の支払いを低く抑えることができます。
また契約期間後に買取することで車を所有することもできます。
残価設定ローンの特徴
①残価(下取り価格)を決めて契約
②利息発生
③利用利用金に自賠責保険料・車検など税金が含まれない
④一括返済・期間満了・残価支払いで車を所有できる
⑤頭金による利息削減効果小
対してカーリースは、サブスクリプション契約のため、契約満了後に車両を購入することはできません。
また、毎月の利用料金に税金・整備費用などが含まれるため、残価設定ローンに比べて割高になるという特徴があります。
カーリースの特徴
①残価なし・残価あり(クローズドエンド方式・オープンエンド方式)
②利息発生
③利用料金に車両関係の税金・維持費が含まれる
④車を所有できない
⑤頭金による利息削減効果大
残クレで車を買う人の割合
新車購入の有効な選択肢として、現在約7割近い人が残価設定ローンの契約をしています。
残価設定ローンが人気を集める理由として、残価(下取り価格)が変動せず買取が安定していることが挙げられます。
残価設定ローンは契約で決められた走行距離・車両価格を維持できれば、契約期間満了後は事前に決定した下取り価格で売却できます。
また前述の通りローン金額から残価分を差し引いて利息を負担するため、短期的にみれば毎月の返済コストを削減できます。
残価設定ローンメーカー別特徴
多くのメーカーが残価設定型ローン商品を販売しており、利用者のニーズに合わせた特徴で付加価値を高めています。
トヨタ自動車株式会社の残価設定型プランは36~72回払いで残価を除く車両ローンを分割返済し、期間満了後に残価を払えば車を所有できます。
支払い回数が増えると利息の計算が難しく返済プランが不明瞭になりますが、「自動車クレジット診断」を利用して自分に最適なローンプランを選ぶことができます。
日産自動車株式会社の残価設定型クレジットは走行距離1,500km/月 ・1,000km/月 のプランで利用でき、「ケアプラス」による1年間の車体補償サービスが付帯します。
残価設定型ローンの契約中に車体に傷・凹みが生じた場合、3万円迄はメーカーが修繕料金を負担してくれるので安心です。
ダイハツ工業株式会社のワンダフルクレジットはTS CUBIC CARDでショッピングしたポイントを使い、ワンダフルクレジットの支払いができる独自の返済サービスが利用可能です。
ワンダフルクレジットと保険がセットになる「クレイチ」が利用でき、毎月の車体保険料を抑えながらローンを組めるというメリットもあります。
トヨタの残価設定型プランの特徴やメリット・デメリット
トヨタ自動車株式会社が提供する残価設定型プランでは、最大72回分割で残価金額以外の車両料金を返済できます。
トヨタ残価設定型プランの特徴
①(36回・48回・60回・72回)+最終支払い(残価)の4パターン
②3~5年間の期間で利息を返済
③契約前に「自動車クレジット診断」でシミュレーションできる
④アルファード・カローラなど
トヨタ残価設定型プランは、新車料金を3~5年間を目安に、残価を差し引いた費用を利息と併せて支払います。
金銭的に余裕があれば利息負担の少ない36回払い、毎月の返済金額を減らしながらゆっくり支払う72回払いなど、利用者のライフスタイルに適したプランを選べるメリットがあります。
ご購入いただいた販売店に車両をご返却の上、新車にお乗り換えの場合、及び、ご購入いただいた販売店に車両をご返却の場合、最終回のお支払いは不要ですが、車両状態が事前に定めた規定外である場合は別途精算金をいただきます。
しかし、返却・乗り換え時にトヨタ側の規定基準で車両の状態を精査されるため、利用者が丁寧に利用していても規定外と判断されると、車両価値を回復する目的で支払い義務が発生するデメリットがあります。
日産の残価設定型クレジットの特徴やメリット・デメリット
日産自動車株式会社の残価設定型クレジットで契約すれば、修理補償サービス「ケアプラス」が自動加入されるため、安心して新車に乗ることができます。
日産残価設定型プランの特徴
①(36回・48回・60回・72回)+最終支払い(残価)の4パターン
②走行距離1,500km/月 ・1,000km/月 の2種類のプラン
③修理補償サービス「ケアプラス」で1年間3万円迄の修理補償が付帯
④セレナ・エルグランドなど
残価設定型クレジットで新車を運転するとき注意すべきポイントが、小さな傷・凹みによる車体の損傷です。
「リアバンパーの修理(交換対象外)」・「日産純正ホイール/ホイールキャップ修理」「ドアパンチによる凹み」などの修理が発生した場合、3万円分までお客様の自己負担なしで補償するサービスです。
補償期間
お車の初度登録から1年間(サービス適用は補償期間中1回限り1箇所のみ)(引用:BVCケアプラス(修理補償プラス)で残価保証だけでなく修理補償もあるクレジットに! | 日産プリンス奈良販売株式会社)
日産残価設定型プランは契約対象車両に追加料金不要の修理補償サービスが付帯するため、予期せぬ新車の破損にも3万円までは自己負担の修理費が発生しないメリットがあります。
日産残価設定型プランは契約で毎月走れる走行距離が規定されているため、突然ライフスタイルが変更になり車を多く走らせてしまうと、契約期間満了時に差額分の費用を請求されるデメリットがあります。
ダイハツのワンダフルクレジットの特徴やメリット・デメリット
ダイハツ工業株式会社のワンダフルクレジットでは、新車の保険料が残価設定型クレジットと一体型として保険料の削減が見込めます。
ダイハツワンダフルクレジットの特徴
①(37回・49回・61回)+最終支払い(残価)の3パターン
②TS CUBIC CARDと連携で返済金へ充当可能
③クレジット一体型保険で保険料を節約できる
④ムーヴ・トールなど
ダイハツワンダフルクレジットと契約して新車に乗る場合、通称「クレイチ」と呼ばれる保険を利用できます。
ご契約のおクルマのクレジット契約分割支払金の支払期間内で、かつ、2~5年の整数年の最大設定可能年数をお選びいただきます。
ただし、お客様のご希望により最大設定可能年数以内の設定も可能です。
(たとえば、クレジットの支払いが5年(60回払)で保険期間3年(クレジット一体型保険の払込回数は36回)の設定も可)(引用:クレイチ(クレジット一体型保険)|スマパケ(スマートカーライフパッケージ)|軽自動車・エコカー・低燃費車【ダイハツ】)
クレイチでは、最初にダイハツワンダフルクレジットの契約期間を決め、毎月同じ保険料を年数に応じた支払い回数で支払います。
そのため通常の1年契約で支払う保険プランより、期間満了までに支払う保険料を大きく抑えられるメリットがあります。
しかしダイハツワンダフルクレジットは最大支払い回数が61回までと少なく、トヨタ・日産の残価設定型クレジットに比べ支払方法の選択肢が狭いのがデメリットになります。
残価設定ローンでよくある質問
残価設定ローンとは何ですか?
残価設定ローンとは契約時に新車の残価(車両買取価格)を設定し、契約期間中は残価を差し引いたローンを返済します。
期間満了後は返却・売却・乗り換え・買取という4パターンを選ぶことになり、買取を選んだ場合は残価を一括・分割で支払います。
残価設定ローンはメーカーの罠ですか?
残価設定ローンは低金利・短期間で新車に乗り換えられる・毎月の返済が少ないなど、多くの人が魅力に感じる特徴を有します。
しかし残価に対しても金利計算されるため、トータルで支払う手数料が大きくなり、走行距離オーバー・車体破損については残価が保証されません。
この事実を知らずに残価設定ローンを契約してしまうと、思わぬ出費が発生してしまうため、メーカーの罠と感じることになるかもしれません。
残価設定ローンはお得になる買い方ですか?
残価設定ローンは契約前に頭金を必要としないため、すぐにお金が準備できない人でも契約しやすいローンといえます。
お得に新車に乗ることはできますが、毎月支払う料金に残価は含まれないため、契約期間満了後に買取したい方は「残価の後払い」が待っています。
また走行距離・車両状態で別途負担するお金も増えるため、残価設定ローンは万人がお得になる購入方法とはいえません。
残価設定ローンがおすすめな人はどんな人ですか?
残価設定ローンがおすすめな人は、普段あまり車に乗らず走行距離が短い人・安全運転で事故リスクが低い人・常に新車に乗り続けたい人などが挙げられます。
また数年後に車が不要になる人・免許返納する高齢者なども、規約の範囲で安全に残価設定ローンを利用できるのではないでしょうか。
残クレには審査がありますか?
残価設定型クレジットの契約には審査が必要になります。
一定以上の年収・仕事の有無・勤続年数などが審査で重要なファクターになり、信用情報に問題がある人は審査で確実に不利になります。
銀行・消費者金融機関でお金を借りている人は、信用情報ブラックを回避するため必ず支払い期日を守ることをこころがけます。
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この記事の監修者 | 山口みき |
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自己紹介 | 金融WEBメディア運営・管理経験(3年以上)を活かし「お金借りる今すぐナビ」の編集・監修を担当。FP技能士や貸金業務取扱主任者・クレジット債権管理士の資格取得にも前向きに取り組んでおり、借り入れに関する疑問や不安に応えるため、常に正確で専門的な情報提供に努めています。 |
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