「処方箋を出されたが今は薬代がなくて払えない」
「薬代を安くできるなら具体的な方法が知りたい」
「そもそも高い病院代を安くする公的制度について知りたい」
「薬代をなんとかして準備したい」
病院やクリニックを受診して処方箋を出してもらったけど、思ったよりも薬代が高くて手持ちでは払えそうにない。そのような人に向けて薬代が足りなくて払えない時の解決策と便利な公的制度について解説していきます。
- 処方箋のお金が払えないときは薬代を安くする方法がある。
- 処方箋を出される前にかかりつけ医に相談をしてみる。
- 薬代が払えない場合は公的制度を使って病院代を安くできる場合がある。
- 処方箋の有効期限は発効日を入れて4日間。
- 処方箋のお金がない時もカードローンなら簡単に現金が準備できる。
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処方箋のお金がない時になるべく安くする手段
「お金がないから少しでも薬代を安くしたい」
「薬代を安くする具体的な方法が知りたい」
病院を受診すると大抵は薬を処方されます。しかし給料日前などでお金がない時は出費がきつい場合もあると思います。そこでそのような人に対して以下の内容についてお話ししていきます。
- かかりつけ医に相談をする
- ジェネリック医薬品で処方してもらう
- お薬手帳を持って同じ薬局に行く
- 選べるのであれば院内処方にしてもらう
- 診療時間内に受診をする
それでは順番に説明していきます。
かかりつけ医に相談をする
まずかかりつけ医に相談をする方法について説明していきます。
処方箋とはお医者さんが薬を処方するために作成する書類です。ですので診察のタイミングでお医者さんに薬の日数や種類について相談をしてみましょう。
具体的には以下のような方法があります。
- 2ヶ月分の薬を処方される場合は2週間分に減らしてもらう。
- 同じ効果で値段が安い薬(ジェネリック)に変更してもらう。
- 必要最低限の薬だけにしてもらう。
特に日数を減らしてもらう方法では場合によって半額以下になる可能性もあるので、まずは相談してみましょう。
ジェネリック医薬品で処方してもらう
次にジェネリック医薬品で処方してもらう方法について説明していきます。
まずジェネリック医薬品とは平たくいうと従来の薬と同じ効果を持つ低価格なおくすりです。詳しくは以下をご覧ください。
ジェネリック医薬品は、新薬(先発医薬品)と同じ有効成分を使っており、品質、効き目、安全性が同等なおくすりです。厳しい試験に合格し、厚生労働大臣の承認を受け、国の基準、法律に基づいて製造・販売しています。さらに、製品によっては、服用しやすいように大きさや味・香りなどを改良したジェネリック医薬品もあります。新薬に比べ開発費が少ないために、新薬より低価格なおくすりです。
(引用:日本ジェネリック製薬協会)
実際に新薬とジェネリック医薬品でどれだけの値段の差があるか以下をご覧ください。
鎮痛作用のあるロキソニン錠60mgの薬価は12.4円であるのに対し、ジェネリック医薬品のロキソプロフェンNa錠60mg「サワイ」の薬価は8円です。
(参考:お薬110番)
仮にロキソニンを1日3回服用するように2ヶ月分処方され、ジェネリックに変更するとこれだけお得になります。
12.4円(新薬) − 8円(ジェネリック医薬品) × (3回 × 60日) = 792円
わずかかもしれませんが積みかさなれば大金です。ジェネリック医薬品を処方してもらいたい場合は診察時にお医者さんに「ジェネリックを希望します」と伝えるだけでOKです。しかしお医者さんの判断によりますがジェネリック医薬品を処方することが難しい場合もありますので相談してみてください。
お薬手帳を持って同じ薬局に行く
次にお薬手帳を持って同じ薬局に行く方法について説明していきます。
案外知られていないかもしれませんがお薬手帳を持っていくことにより減額される制度もあります。「薬剤服用歴管理指導料」といわれるものです。お薬手帳を持っていくことにより薬剤内服歴管理指導料は値引きになります。
お薬手帳で安くなるケースとならないケースについては以下をご覧ください。
お薬手帳で安くなるケース
指導料が安くなる条件は、手帳持参で過去6か月以内に同じ薬局で薬を処方してもらった場合です。処方箋をもらった病院は違っても、いつも同じかかりつけ薬局で薬を受けとれば、指導料が安くなります。お薬手帳で安くならないケース
半年以上、同じ薬局に行かずに期間が空いた場合や、診療科目ごとに病院が違うからと、それぞれの病院に近い薬局で薬をもらっている場合、手帳を持参しても安くなりません。(引用:medicalook)
金額は1回につき20〜30円ほどですが1ヶ月に何度も薬局で薬をもらう場合は利用した方がお得だと思います。
選べるのであれば院内処方にしてもらう
次に選べるのであれば院内処方にしてもらう方法について説明していきます。
同じ薬を出してもらうにしても院内で処方してもらう場合と院外で処方してもらう場合では点数が変わります。点数が変わるということは支払う料金が変わるということにつながります。具体的にどれぐらい変わるのか以下をご覧ください。
院内処方と院外処方の費用の比較
院外処方 院内処方 処方せん料・処方料 680円 420円 調剤基本料・調剤技術基本料 400円 80円 調剤料 1週間 350円 80円 2週間 630円 80円 3週間 770円 80円 薬剤情報提供料・指導料・管理料 150円 100円 服薬、副作用説明 300円 0円 例:月2回の通院で内服薬1種類14日分を処方。
院内処方の場合
薬価+(処420+基80+内90)×2+情100(月1回のみ)
=薬価+1280円院外処方の場合
薬価+(処680+基400+内630+情150+指300)×2
=薬価+4320円
このように支払う料金にとても差が出るのでお医者さんに相談してみてください。
診療時間内に受診をする
次に診察時間内に受診をするメリットについて説明していきます。
ご存知の方も多いと思いますが、診察時間外に診察を受けると診察料金は高くなります。詳しくは以下をご覧ください。
医師が定めた診療時間外の受診は、初診の場合では850円、再診の場合では650円が加算されますし、これが休日だと初診時2,500円、再診時1,900円、深夜(午後10時から午前6時まで)になると、初診時4,800円、再診時4,200円が加算されることになっています。
ですので余程のことがない限りは診察時間内に受診をすることをおすすめします。
処方箋をもらって薬を取らないとどうなる?
「今日はお金がないから処方箋をもらっても薬代を払えない」
「今日もらった処方箋の有効期限はいつまでか知りたい」
このような人に向けて処方箋をもらってその日に薬を取らないとどうなるのか説明していきます。
病院などの医療機関を受診して薬を出してもらったのはいいけど、今日はお金がないので後日受け取りたい場合もあると思います。そうなると手元にある処方箋がいつまで有効か気になりますよね。
そこで本日発行された処方箋を使って薬を受け取れる期限について深掘りしていきます。
後日受け取りはいつまで?
そこで後日受け取りはいつまで可能か説明していきます。
結論からいうと発行日を入れて4日間なら薬を受け取ることができます。詳しくは以下をご覧ください。
処方箋の有効期限は「保険医療機関及び保険医療養担当規則」により定められており、発行日を含めて4日間です。例えば1月1日に発行された処方箋は1月4日まで有効ということになります。この4日間の中には土日・祝日も含まれます。年末年始やゴールデンウィークなど、4日間では薬を受け取れない場合には、診察時に事前に医師に相談しましょう。
(引用:処方箋のよくあるご質問・日本調剤)
ですので、もし4日以内にお金の準備が出来るなら今手元にある処方箋で薬を受け取ることができます。
薬代を支払う為に病院代を抑えられる公的制度
「そもそも病院代が高すぎるから薬代を払えない」
「薬代より前に病院代を安くする方法はないの?」
「医療費が免除になる制度とかはないの?」
このような人もいると思います。
そこで薬代を支払えるだけのお金を残しておくために、病院代を抑えられる公的制度を活用することをおすすめします。具体的には以下の5点です。
- 医療費控除を使う
- セルフメディケーション税制を使う
- 無料低額診療制度を使う
- 高額療養費制度を申請する
- 高額療養費貸付制度を使う
では順番に深掘りしていきます。
医療費控除を使う
次に医療費控除を使う方法について説明していきます。医療費控除を使用すると所得金額から医療費を差し引くことが可能です。その計算式は以下のとおりです。
(令和3年に支払った医療費の総額−保険料等で補填される金額)
−{10万円(所得の合計額が200万円までなら所得の合計額の5% )}
=医療費控除額
(参考:医療費控除を受ける方へ・国税庁)
こちらの医療費控除は最高200万円まで差し引き着可能となっています。
また医療費控除を受けるために必要な書類がいくつかありますので紹介します。
- 医療費控除の明細書
- 確定申告書Aもしくは確定申告書B.
- 医療通知書
これらの書類の必要事項を記入した後に所轄税務署に提出する必要があります。
セルフメディケーション税制を使う
次にセルフメディケーション税制を使う方法について説明します。
はじめにセルフメディケーション税制ついて簡単に説明すると「健康な身体ですごすために各機関で健康診断や予防接種を行ない、12,000円以上の医療費を支払った人が使える控除」ということです。
「「健康維持のために気を付けていること」第1位は「食事内容」!1000人にアンケート調査してみた結果」のアンケートを取った際の元データ(.csv)は下記よりダウンロードできます。
>>kenkouiji.csv
正式なセルフメディケーション税制の概要は以下のとおりです。
制度の概要
健康の保持増進及び疾病の予防として一定の取組を行っている方が、その年中に自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族のために12,000円以上の対象医薬品を購入した場合には、「セルフメディケーション税制」(通常の医療費控除との選択適用)を受けることができます。
そのセルフメディケーション税制の対象者である「一定の取り組みを行っている方」はこのようにされています。
- 保険者(健康保険組合等)が実施する健康診査【人間ドック、各種健(検)診等】
- 市区町村が健康増進事業として行う健康診査
- 予防接種【定期接種、インフルエンザワクチンの予防接種】
- 勤務先で実施する定期健康診断【事業主検診】
- 特定健康診査(いわゆるメタボ検診)、特定保健指導
- 市区町村が健康増進事業として実施するがん検診
該当するようであれば医療費の節約につながるのでぜひ申請しましょう。
無料低額診療制度を利用する
次に無料低額診療制度を利用する方法について説明していきます。
無料低額診療制度とは生計を立てることが難しい方に向けての制度です。経済的な理由で医療費を払うことが困難な方であっても必要最低限の医療を無料または低額で診療を受けることができる制度です。
その対象となるのはこのような方です。
【対象者】
低所得者
要保護者
ホームレス
DV被害者
人身取引被害者等の生計困難者(引用:無料低額診療事業について・厚生労働省)
もし対象となりそうな場合は無料低額診療を行っている病院を探すことから始めましょう。無料低額診療はどの病院でも行なっているわけではないため、まずは該当する病院を探しましょう。そして病院が見つかれば無料低額診療の対象かどうかを確認するために電話などで相談してみましょう。
高額療養費制度を申請する
次に高額療養費制度を申請する方法について説明していきます。
高額療養費制度とは「自己負担限度額以上に支払った医療費が払い戻される制度を指します。」
もう少し具体的に説明すると「病院やクリニックなどの医療機関を受診した際に支払った医療費が、自身に定められている自己負担限度額を1ヶ月で上回った場合、限度額以上に支払った金額が払い戻される」という制度です。
1ヶ月あたりの自己負担限度額は以下をご覧ください。
【69歳以下の方の自己負担限度額】
適用区分 自己負担限度額(世帯ごと) 住民税非課税者 35,400円 ~年収約370万円 健保:標準報酬月額※126万円以下
国保:旧ただし書き所得※2210万円以下
57,600円 年収約370~約770万円 健保:標準報酬月額28万~50万円
国保:旧ただし書き所得210万~600万円
80,100円+(医療費-267,000円)×1% 年収約770~約1,160万円 健保:標準報酬月額53万~79万円
国保:旧ただし書き所得600万~901万円
167,400
この高額療養費制度ですが病院などの医療機関からの書類を審査した後に払い戻されるので約3ヶ月かかるといわれています。
自己負担限度額が高額であるため、ちょっとした風邪などでは1ヶ月の医療費として上回ることは難しいかもしれませんが、もし対象である場合は必ず利用して少しでも医療費を抑えるようにしましょう。
高額医療費貸付制度を使う
次に高額医療費貸付制度について説明していきます。高額医療費貸付制度とはこのような制度です。
【高額医療費貸付制度】
高額医療費貸付制度とは、医療機関の窓口で支払う医療費に充てる資金を無利子で借りられる制度です。貸付額は、どの公的医療保険に加入しているかによって異なりますが、例えば協会けんぽなら還付される金額の8割相当額を上限に貸付を受けられます。
先ほどの高額療養費制度では払い戻されるまでに3ヶ月ほど時間が必要であると説明しました。それまでの期間に医療費として使用するための資金を高額療養費制度で支払われる予定である8割前後の金額を無利子で借りることができる制度です。
処方箋のお金が払えない時の対処方法
「どうしてもお金がなくて薬代が払えない」
「でも体調は気になるから薬は飲みたい」
「どうにかしてお金を準備したい」
手元にお金がなくて薬代を支払えないが、体のことは心配だからちゃんと薬は飲みたい。そのような人もいると思います。そこで薬代を支払うためにお金が用意できる方法をお伝えします。具体的には以下の2点です。
- 生活保護を検討する
- カードローンでお金を借りる
では順番に深掘りしていきます。
生活保護を検討する
まずは生活保護の検討について説明していきます。
よく耳にする制度ですが、念のためにどのような制度が解説します。まずはこちらをご覧ください。
生活保護制度
資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、その自立を助長する制度です。(支給される保護費は、地域や世帯の状況によって異なります。)
(引用:生活保護制度・厚生労働省)
平たくいうと「自分ができるすべてを尽くして頑張っても最低限の生活を送ることができない人に対して、お住まいの地域から保護費を支給してもらう制度」です。
今回だけではなく、日常的に支払いができないことが多いのであれば検討してみるのもいいかもしれません。
カードローンでお金を借りる
次にカードローンでお金を借りる方法について説明していきます。
「お金を毎回払えないわけじゃない」
「今回たまたまお金がないだけ」
「対象外だから公的制度が利用できない」
そんな人に適しているのがカードローンでお金を借りる方法です。
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この記事の監修者 | 山口みき |
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