「飲酒運転の罰金が払えない」
「飲酒運転の罰金を滞納するとどうなる？」
等々、飲酒運転は、違反日からおよそ2ケ月あたりで出頭要請があり、免許取り消し処分が執行。 さらに、飲酒運転で逮捕されると、略式裁判になります。 罰金刑確定は裁判から30日以内です。 裁判所から支払い命令が来れば、指定された納付方法で期日以内に現金一括で支払います。 支払いは原則として現金一括です。 分割払いには対応していません。
罰金には支払う期日がありますが、その支払いの期日を過ぎ裁判所から2回の支払い命令を無視していると、強制執行がされます。 強制施行により財産が差し押さえになります。 差し押さえる財産がなければ、強制労働です。
どうしても罰金を支払うお金がない場合、親・兄弟など周囲にお金を借りる方法、カードローンを利用する方法があります。
- 飲酒運転の罰金は刑が確定してから30日以内に現金で支払う
- 酒酔い運転・酒気帯び運転は行政処分と刑事処分の2つがある
- 酒酔い運転・酒気帯び運転の罰金は分割払いは不可、原則一括払い
- 酒酔い運転・酒気帯び運転の罰金が払えないと強制執行や強制労働となる
- 酒酔い運転・酒気帯び運転の罰金支払いができない場合カードローンを利用する方法がある
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飲酒運転(酒酔い運転・酒気帯び運転)には行政処分を刑事処分(罰則)がある
飲酒運転には「酒酔い運転」と「酒気帯び運転」の２種類があります。
酒酔い運転は、酒に酔った状態で正常な運転ができない状態。 酒気帯び運転は、呼気のアルコール濃度1リットルあたり0.15mg以上含まれる状態での運転です。 いずれの場合も罰則が科されます。
罰則は「行政処分」と「刑事処分」の2つです。 酒気帯び運転でアルコール濃度1リットルあたり0.25mg以上含まれる場合と、酒酔い運転の場合、免許が取り消されます。
飲酒の状態で運転していた人にはもちろん罰則がありますが、車を貸した・提供した人、酒類を提供した人or同乗者にも刑事罰が科せられます。
酒酔い運転・酒気帯び運転の違い
酒を飲んだ状態で車を運転すること、つまり飲酒運転は法的に禁止されています。 飲酒運転には「酒酔い運転」と「酒気帯び運転」の２種類あります。
酒気帯び運転とは、呼気のアルコール濃度1リットルあたり0.15mg以上含まれる状態で運転していることです。アルコール濃度が高くなれば罰則も厳しくなります。
酒酔い運転は、明らかに酒に酔っており正常な運転ができない状態です。酒酔い運転であることを判断するため、線の上を真っ直ぐ歩けるか、視覚はぼやけていないか、聴覚は正常かの検査が行われます。
酒酔い運転であると判断されると、酒気帯び運転よりも厳しい処罰が課せられます。飲酒運転によって幼い命が失われるなど悲しい事故が相次いで起きたため、飲酒運転に対する罰則は厳しくなっているのです。
- 酒酔い運転・・・酒に酔って正常な運転ができない状態
- 酒気帯び運転・・・呼気のアルコール濃度1リットルあたり0.15mg以上含まれる状態で運転
運転した人には行政処分を刑事処分(罰則)の2つを科せられる
酒気帯び運転と酒酔い運転をした人には「行政処分」と「刑事処分」の2つが科せられます。
- 行政処分とは各行政庁が法令を根拠に下す処分
- 刑事処分とは道路交通法に基づく刑罰
酒酔い運転の方が処分は重いです。
酒気帯び運転の場合
行政処分は
- 0.15mg以上0.25mg未満・・・13点の減点、最低90日間の免許停止処分
- 0.25mg以上・・・25点の減点、免許取り消し処分+最低2年の欠格期間
刑事処分は
- 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
欠格期間とは、免許を再取得する権利がなくなる期間のことを指します。
酒酔い運転の場合
行政処分は
- 35点の減点、免許取り消し処分+最低3年の欠格期間
刑事処分は
- 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
逮捕から免許取り消しまでの流れ
免許取り消しになる場合、違反点数の累積が基準を超えた場合（15点以上）ですが、飲酒運転は重罪なため、免許取り消しという重い罰則を科せられます。
違反日からおよそ2ケ月あたりで出頭要請があり、免許取り消し処分が執行されます。
違反日からすぐに連絡はきませんが、警察は見逃してくれわけではありません。
ちなみに、
初犯でしかも酒気帯び運転の場合には、免許取り消しではなく「90日の免許停止」の処分になる場合もあります。この場合は、免許講習を受ければ免許停止期間が短縮。
一定以上の成績を収めることが条件ですが、90日の免許停止が45日に短縮となります。
車を貸した、提供した人に対する刑事処分(罰則)が科せられる
お酒を飲んで運転した人は法律に反した行為をしているため処罰されますが、飲酒運転をした人に車を貸した人・提供した人も「車両提供罪」の罪に問われます。
道路交通法 第65条 第2項
何人も、酒気を帯びている者で、前項の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがあるものに対し、車両等を提供してはならない。
飲酒者に車両を提供した人は飲酒運転をした人と同罪の罪に問われます。
- 酒気帯び運転の運転者に対し車両提供・・・3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
- 酒酔い運転の運転者に対し車両・・・5年以下の懲役又は100万円以下の罰金
酒類を提供した人or同乗者には刑事処分(罰則)が科せられる
飲酒運転をした人に対して酒類を提供した人や同乗者に対しても刑事処分が科せられます。
道路交通法に以下のように定められています。
道路交通法 第65条 第3項
何人も、第一項の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがある者に対し、酒類を提供し、又は飲酒をすすめてはならない。
道路交通法 第65条 第4項
何人も、車両(トロリーバス及び道路運送法第二条第三項に規定する旅客自動車運送事業(以下単に「旅客自動車運送事業」という。)の用に供する自動車で当該業務に従事中のものその他の政令で定める自動車を除く。以下この項、第117条の2の2第6号及び第117条の3の2第3号において同じ。)の運転者が酒気を帯びていることを知りながら、当該運転者に対し、当該車両を運送して自己を運送することを要求し、又は依頼して、当該運転者が第1項の規定に違反して運転する車両に同乗してはならない。
酒類の提供・車両の同乗者に対しての罰則は次の通りです。
- 運転者が酒酔い運転・・・3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
- 運転者が酒気帯び運転・・・2年以下の懲役又は30万円以下の罰金
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飲酒運転(酒酔い運転・酒気帯び運転)で捕まってから罰金刑確定までの流れ
飲酒運転で捕まってから罰金刑が確定するまでの流れについて見ていきましょう。
| 罰金刑確定までの流れ | 詳細 |
|---|---|
| ①事情聴取 | 検問や交通事故の際に一定基準以上のアルコール濃度が呼気から検出されると、逮捕となります。逮捕されると警察署で事情聴取が行われます。逮捕から48時間以内に警察から検察へと書類送検。書類送検から24時間以内にこのまま勾留するかどうかの判断がなされます。勾留の必要がないと判断されると釈放です。 |
| ②出頭要請 | 逮捕後、１ヶ月～2ヶ月後に検察から出頭要請の通知が来ます。裁判による手続を行うためには、検察官が本人から書面による同意を得ることが法律上必要なためです。指定の日時・場所に出頭し、検察官から再び事件について取調べを受けます。 |
| ③略式裁判 | 飲酒運転で逮捕されると、正式裁判か略式裁判になりますが、大半は略式裁判です。検察から出頭要請が届き出頭した際に、略式裁判を利用するという申述書にも署名・捺印をします。略式裁判になると、簡易裁判所が公開裁判を開かず書類だけで処分を決定。本人自体も裁判に出る必要はないです。 |
| ④略式命令 | 裁判当日に判決にあたる「略式命令」が出されます。本人には郵送で送達。 |
| ⑤罰金刑確定30日以内 | 裁判の後、約2週間後に略式命令が自宅に届きます。略式命令が届いてから約1週間後に罰金の納付書が届くので支払いをします。つまり、罰金刑確定は裁判から30日以内です。 |
裁判所に呼び出されるタイミング
前歴がある、前科があるなど、悪質であると判断された場合には、逮捕後にそのまま勾留されます。しかし、初犯であれば逮捕後に勾留され続けることはありません。
検察に起訴されず在宅勾留となれば、簡易裁判所での略式裁判となります。略式裁判をする際は、事前に説明と署名捺印が必要です。
刑事訴訟法461条の2第1項、第2項
検察官は、略式命令の請求をするために、被疑者に対して予め略式手続を理解させるために必要な事項を説明し、被疑者の同意書を得る必要があります
参照：刑事訴訟法
このため、略式裁判の説明を受け署名捺印をするため出頭の通知が来ます。通知には出頭の日時、場所が記載してあるので、警察署か検察庁に行きます。
裁判は公開されず書類上のみで判決が確定するため、裁判当日は裁判所への呼び出しはないです。つまり、どのタイミングでも裁判所に行く必要はありません。
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飲酒運転(酒酔い運転・酒気帯び運転)の罰金はいくら払うのか、相場
酒気帯び運転の罰則は「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」と定められています。罰金の平均相場は30～40万円、初犯は20万円～30万円です。
酒酔い運転の罰則は「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金」と定められていますが、罰金の平均相場は60～70万円、初犯は50万円～60万円です。
実際に支払う罰則金は飲酒運転の状況にもよりますが、初犯の方が罰金は安く、再犯の場合だと罰金が増額されます。
飲酒運転(酒酔い運転・酒気帯び運転)の罰金の詳細
飲酒運転(酒酔い運転・酒気帯び運転)の罰金は以下の通りです。
運転者の場合
| 酒酔い運転 | 5年以下の懲役又は100万円以下の罰金 |
|---|---|
| 酒気帯び運転 | 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金 |
車両を提供した人の場合
| 酒酔い運転 | 5年以下の懲役又は100万円以下の罰金 |
|---|---|
| 酒気帯び運転 | 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金 |
車両に同乗した人の場合
| 酒酔い運転 | 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金 |
|---|---|
| 酒気帯び運転 | 2年以下の懲役又は30万円以下の罰金 |
実際に適応される飲酒運転の罰金の相場
酒気帯び運転の罰則は「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」と定められていますが、罰金の平均相場は30～40万円。初犯の場合、罰金の相場は20万円～30万円です。
酒酔い運転の罰則は「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金」と定められていますが、罰金の平均相場は60～70万円。初犯の場合、罰金の相場は50万円～60万円です。
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飲酒運転の罰金の支払い・納付について
交通違反をしたときに支払わなければいけない罰金は、支払期日と納付方法が決まっています。罰金刑が確定してから30日以内に現金で支払います。支払い方法は、検察庁指定の金融機関に納めるか、検察庁で直接納付です。
罰金の分割は原則認められていません。一括支払いが基本です。
罰金の納付方法といつ払うか
罰金は、判決で罰金刑が確定してから30日以内に現金で支払う必要があります。罰金の納付方法では、検察庁指定の金融機関に納めるか、検察庁に直接納めます。期日までに罰金を準備できなければ、リスクが生じるため、必ず期日は守りましょう。
罰金の金額が記入された交通切符（赤切符）が発行されるので、罰金と一緒に交通切符を提出すれば納付が完了します。
罰金の分割払いはできない
罰金は基本一括で支払い、分割払いは原則として認められていません。ただし、どうしても一括で支払えない正当な理由があれば、検察に申し出ます。
検察が申し出を元に調査を行い、やむを得ない理由があると判断すれば、分割の支払いに対応してくれます。ただし、手持ちのお金がないなどの理由では分割の支払いは難しいです。
罰金なしのケースがある
飲酒運転をしたが罰金なしになるケースがあります。
- 呼気のアルコール濃度1リットルあたり0.15mg以下の場合
- 酒気帯びで軽い物損事故の場合
- 飲酒の証拠が不十分な場合
呼気のアルコール濃度1リットルあたり0.15mg 以上になれば、酒気帯び運転として処罰されます。しかし、0.15mg以下の場合には罰則や原点などの行政処分はありません。ただし道路交通法には反しているため、警察官から厳しく注意されます。
酒気帯び運転であったが軽い物損事故の場合、悪質でないと判断されれば、罰金なしとなる場合があります。また、飲酒の証拠が不十分な場合も同じく罰金なしになる可能性が高いです。
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飲酒運転の罰金を払わない・払えないとどうなる？
略式命令で納付するように命令された罰金は期限以内に支払う必要があります。期限内に支払わない場合、裁判所から２回支払い催促があります。それでも支払いをしないでいると強制執行され、財産を差し押さえられるのです。
差し押さえる財産がなければ、労役場に留置され強制労働となります。
強制執行(財産の差押え)
略式命令で納付するように命令された罰金は現金一括での支払いです。
支払期日が過ぎても無視していると、裁判所から再び請求書が届き支払の催促があります。支払いの催促は２回あり、それでも無視していると強制執行になります。
強制執行になれば、給与や銀行口座など財産が差し押さえられるのです。
強制労働となる・労役となる
罰金の支払いを期日までに行わず無視し続けていると、強制執行がされ財産を差し押さえられます。しかし、差し押さえる財産がなければ、労役場に留置され強制労働となります。
刑法18条
罰金を完納することができない者は、一日以上二年以下の期間、労役場に留置する。
参照：刑法
罰金が支払えない人に対して１日当たりの金額を換算し、罰金が完済するまで、労役場で強制労働を科す仕組みです。大体１日は5,000円に換算するので、罰金が30万円の場合、1日5,000円の日当として計60日間強制労働をすることになります。
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飲酒運転の罰金が支払えない時の対処方法
飲酒運転の罰金が支払えない時は２つの対処法があります。
- 親や兄弟、子どもにお金を借りる
- カードローンで借入をして支払う
支払いをせずにいると、強制執行や強制労働となる恐れがあります。どうしてもお金がないのであれば、親や兄弟、子供にお金を借りて支払いましょう。
親族にお金を借りられない事情があるなら、カードローンで借り入れをして支払う方法もあります。カードローンであれば、即日借り入れが可能なうえに、親や兄弟、子供などに飲酒運転による罰金を支払う事実を知られることもありません。
親や兄弟、子どもにお金を借りる
親や兄弟、子供からお金を借りる方法もあります。罰金には支払い期限があります。どうしてもお金を支払えないと放置していても支払いは免除してくれません。強制執行や強制労働を回避したいなら、周囲に助けを願い出ましょう。
この場合、どうしてお金が必要なのかを説明することになりますが素直に事実を話します。叱責を受けるでしょうが、お金を貸してもらうためには仕方がありません。
親族にお金を借りても返済は必須です。親族の人に信頼されるためにも、返済計画を立てると良いです。
借りたままにしておくとその後の関係に亀裂が生じます。借りたお金は必ず返済しましょう。
カードローンで借入をして支払う
親族には飲酒運転で罰金を支払う事実を知られたくないという人、親族にお金を借りられないという人には、カードローンを利用する方法もあります。
カードローンには銀行系と消費者金融系がありますが、初めて利用するなら消費者金融系がおすすめです。銀行系は金利が低いですが、審査から融資まで時間と日数がかかります。消費者金融系は金利は高いですが、無利息期間を設けているところもあります。
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| この記事の監修者 | 山口みき |
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| 自己紹介 | 金融WEBメディア運営・管理経験(3年以上)を活かし「お金借りる今すぐナビ」の編集・監修を担当。FP技能士や貸金業務取扱主任者・クレジット債権管理士の資格取得にも前向きに取り組んでおり、借り入れに関する疑問や不安に応えるため、常に正確で専門的な情報提供に努めています。 |
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