現役を引退すると「年金生活」に入りますが、だからといって生活がつつましくなるとは限らないでしょう。むしろ時間に余裕が出来るおかげで、「旅行」、「ショッピング」、「外食」などお金を使う機会が増えるのではないでしょうか。
このような生活になると、年金だけではお金が足りなくなるケースもあるでしょう。
この記事ではそんな年金生活者の方に向けて、年金収入だけでも借りられるカードローンについて紹介していきます。実は各金融機関によって、その審査基準や貸し付け条件は様々に異なるのです。
- 年金収入のみでもカードローンでお金を借りることは出来る
- 年金受給者が審査を受ける際には「年金収入額」の証明書類が必要
- 年金を担保にお金借りる「年金担保貸付融資」は令和4年3月末で廃止される
- 年金生活者でも安定した収入や返済能力があれば問題なく借入可能
- 年金収入でキャッシングするなら、まず年齢制限をクリアすることが必要条件
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＜審査通過に成功するコツ＞①虚偽(ウソ)は書かない ②免許証等の提出書類の添付忘れ ③限度額設定は必要な分だけ ※ブラックは申込・借入不可
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年金収入のみで借り入れできる地方銀行カードローン
年金収入のみでもお金を貸してくれる金融機関には主に、「地方銀行」・「消費者金融」・「都市銀行・ネット銀行」があります。ここではまず最初に「地方銀行」について見ていきましょう。
地方銀行の中でもお金を貸してくれる代表的な銀行は以下の3つです。
- スルガ銀行
- 七十七銀行
- 横浜銀行
いずれの銀行を利用するにしても、地方銀行ですので、それらの銀行が事業を営む地域に住んでいる人におすすめ出来ると言えるでしょう。この後詳しく触れますが、特に横浜銀行を利用する際は居住地区が必要条件になります。
スルガ銀行カードローンは70歳未満対象
スルガ銀行でカードローンを利用する際、「年齢制限」がありますので気を付けましょう。
契約時の年齢が20歳以上、70歳未満の人が対象となります。つまり70歳を超えていると利用の対象外にはなりません。
このように年齢制限がありますので、年金を受給している人の中には利用できない人も含まれているでしょう。
ただし、年金受給者だからといって利用の対象外になっているわけではありません。年金は65歳から受給できますが、そこから70歳になるまでの期間は5年間あります。この期間はもちろんスルガ銀行カードローンの利用対象内です。
年齢以外にも「安定した収入があること」が申込条件として記載されています。この「安定した収入」というのは、希望する借入額などを勘定してスルガ銀行の判断によって基準が決まります。そのため、年金受給者が一概に審査に落ちるのではありません。
七十七銀行の77シルバーローンで借り入れ可能
七十七銀行の77シルバーローンは、シニア世代に特化したカードローンです。
さきほどのスルガ銀行のカードローンは70歳以上の人は利用できませんでしたが、この商品は60歳以上75歳未満の方を対象にしています。高齢だからといってお金を借りることを諦める心配は不要です。
また、年金受給者でも申込が可能である点にも特徴があります。仮に収入が年金しかなくても全く問題はありません。そのような方に対しては、借入金の返済を行うのは「年金が振り込まれる月のみ」、といった配慮も考えられているのです。
ただし利用できるのは「北海道」か「東北6県」に住んでいる人に限る点には気を付けましょう。
横浜銀行カードローンは居住地域による
横浜銀行は名前の通り、神奈川県を中心に事業を営む地方銀行です。地方銀行としては日本を代表するクラスの規模を誇っており、神奈川県以外でも目にする機会が多いかと思います。
このように信用度の高い銀行ですので、お金を借りる際も安心して利用することが出来るでしょう。
この横浜銀行ですが、利用できる地域が限られています。
- 神奈川県
- 東京都
- 群馬県(前橋市、高崎市、桐生市のみ)
これ以外の地域に住んでいる方は残念ながら利用出来ません。
ただし以上の条件に見合う方には大変おすすめな商品と言えます。横浜銀行との取引が初めての方でも全く問題はありませんし、借入金は買い物や旅行など好きなこと(事業資金は除く)に使えます。
年金受給者でも借りれる消費者金融会社
次は消費者金融の商品について見ていきましょう。消費者金融というと未だにあまり良くないイメージを持つ方はいらっしゃいますが、実はそんなことは一切ありません。年金受給者でも安心してお金を借りることが出来ます。
- レイク
- ベルーナノーティス
レイクは新生銀行グループの消費者金融として有名です。ベルーナノーティスは聞き慣れない方もいらっしゃるかもしれませんが、東証プライムに上場している企業のグループ会社です。どちらも世間的な評判を得ている金融機関です。
レイクは年金の受給金額が確認できる書類があれば借りれる
収入を年金だけに頼っていると、その事実だけで審査で落としてしまう金融機関は存在しています。しかしレイクならそのような心配は一切不要です。公式的に、年金受給者でも申込が可能だということが認められてます。
収入が年金のみのお客さまでもお申込み可能です。
年金の受給金額が確認できる、年金証書・年金振込（支払）通知書・公的年金等の源泉徴収票のいずれか一点をご用意ください。
ただし、上記の引用を見てわかるように、「年金受給額を証明するもの」が必要です。
たしかに年金受給者であるだけで審査に落ちることはありませんが、その受給額が「十分な収入」という水準に達していないと判断されれば、審査には落とされてしまうでしょう。逆にその水準に達していると判断されれば、審査には無事通過出来ます。
年金証書・年金振込（支払）通知書・公的年金等の源泉徴収票のいずれかであれば、証明は可能です。申込を行う前に、手元にあるかどうか確認しておきましょう。
ベルーナノーティスは80歳まで借入申し込みOK
ベルーナノーティスの特徴は、対象年齢の幅広さにあります。通常の金融機関であれば65歳や70歳を上限とすることが多いですが、ベルーナノーティスは「20歳以上、80歳未満」の方が対象となります。
ここまで高齢でも対応してくれるカードローンはあまりないのではないでしょうか。
また、通信販売ベルーナの利用度合いが高い人が審査で優遇されるという特徴もあります。
ベルーナノーティスは通信販売会社ベルーナのグループ会社です。何回もベルーナで買い物をしてくれる利用者は会社にとっていいお客様ですので、審査で優遇されるのも当然と言えるでしょう。
年金受給額が少々低く返済能力の面で心配がある人は、事前にベルーナで買い物をしておくと審査を有利に進めるようになるかもしれません。
年金収入のみで借り入れできる都市銀行・ネットバンク
都市銀行やネットバンクというと、審査が厳しいというイメージがあるかもしれません。しかし、年金収入しかない人でもお金を借りることは出来ます。
- 三菱UFJ銀行
- セブン銀行
- auじぶん銀行
- オリックス銀行
- りそな銀行
以上は本記事でおすすめの銀行です。しかし一口に「銀行」といっても、扱うカードローンの商品性(強みや特徴)はそれぞれ大きく異なります。以下を参考にして、ご自身に最も適した銀行のカードローンを見つけてください。
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」は安定収入とみなされ借りれる
年金収入は毎月定まった金額を受け取るというものです。サラリーマンや自営業者のように自分の力で金額を増やすことは出来ません。
しかし、むしろ「毎月安定した収入がある」ということが保証されているということでもあります。
三菱UFJ銀行のカードローン「バンクイック」の審査では、年金収入のこのような安定性を重視してくれます。他行で年金生活者であることを理由に断られてしまった人でも問題ありません。
日本の銀行と言われれば三菱UFJ銀行を思い出すほど、歴史も長く事業規模も長く、名実ともに日本を代表する銀行でしょう。実は海外事業も積極的に行っており、特に東南アジア圏で強みを誇っています。
どこで借りればいいか分からないという方は、まずは三菱UFJ銀行「バンクイック」を検討してみてはいかがでしょうか。
セブン銀行はネット完結でアプリもあり時間を問わず借りられる
セブン銀行はインターネット完結型のネット銀行です。通常の店舗を有する銀行とは違い、手続きに余計な時間がかからないという強みがあります。
セブン銀行の利用を始める際、まずはアプリをインストールしましょう。必要な手続きはこのアプリ上で全て行います。わざわざ店舗まで行く必要もありませんし、書類等の提出も写真でOKです。忙しく時間がなかったり、外に出るのが大変な人には最適でしょう。
また、セブン銀行のATMはセブンイレブンやイトーヨーカドーなどに設置されています。
これらのショッピング施設は日本全国どこにでもあることが特徴です。わざわざATMを探す手間も省けるのです。
auじぶん銀行は17.5％とネットバンクの強みの低金利
auじぶん銀行は通信会社のauのグループに所属する金融会社です。先ほどのセブン銀行と同じように、このauじぶん銀行もネット銀行です。
手続きにかかる時間の短さもそうですが、auじぶん銀行の強みは金利の低さです。
auじぶん銀行の金利は上限17.5％とかなり低い。
カードローンの金利は貸金業法によって上限が定められていますが、その上限は20.0%です。ということは、auじぶん銀行は法律上の上限金利から2.5%も低い金利となっているのです。
2.5%というと大したことがないと思われるかもしれませんが、侮ってはいけません。仮に100万円借りたときの1年後の利息は、金利が2.5％違えば2万5000円も変わります。特に年金で生活しているのであれば、無駄な出費は減らせた方が嬉しいのではないでしょうか。
なぜこのような低金利で融資が出来るのかというと、それにはネット銀行という性質が関係しています。
都市銀行や地方銀行などは実店舗の運営するコストがかかります。人件費や土地代など、かなりの費用に上ります。
これに対してネット銀行は実店舗を持たない分、余計なコストを削減できるのです。
オリックス銀行は68歳まで申込可
オリックス銀行のカードローンであれば68歳まで申込が可能ですので、年金を貰い始めた人におすすめの商品となっています。
また、「がん保証特約付き」というプランも選択することが出来ます。
年齢が高くなると「がん」などの病気が怖くなってくるでしょう。この「がん保証特約付き」プランをカードローンにつけておけば、もしがんと診断されれば借入残高が0円にしてくれます。
「がん保証特約付き」の利用に際して、新たな費用負担や金利の上乗せは一切ありません。
がんにかかると、治療や通院などでかなりの費用がかかってしまいます。健康面で不安のある方は、オリックス銀行カードローンの「がん保証特約付き」を付けておくと良いでしょう。
りそな銀行は66歳未満であれば申込できる
りそな銀行の申し込み可能年齢は、ここまで紹介してきたカードローンに比べると少々厳しいです。66歳未満であることが必要であり、それ以上の年齢の方は申込ができません。(りそな銀行カードローンの審査は厳しい？審査に落ちた原因・対処方法！申込方法や審査時間・流れ等解説)
ただし年齢制限が厳しい分、借入金利は優遇されています。利用金額に応じて下限3.5％～上限13.5％と金利が設定されています。かなり低い金利水準であることが分かります。
また住宅ローンを同時に契約すれば、カードローン金利が0.5％下がるという特典もありますし、カードローンを利用して貯まったポイントはWAONやnanaco、Tポイントといった別のポイントに還元することが可能です。
申込から契約までの手続きもお手元のスマートフォン上で完結させることが出来ます。
年金担保貸付融資の受付は終了
年金担保貸付融資とは「受給する年金を担保として、融資を受ける制度」のことです。
通常、年金を担保として貸付を行うことは法律で禁止されていましたが、この制度だけは例外的に認められていました。
なぜかというと、この制度は「生活が苦しい家庭」を救済するための措置の機能を持っていたからです。融資されるお金を現在の生活に充てて、利用者が生活を立て直すことを目的としていました。
しかし、この制度は現在「廃止」されています。令和2年度に年金制度が改正されましたが、そこで令和4年3月末で廃止することが決定されました。
このように年金担保貸付制度は現在利用できませんが、国にはこれ以外にも様々な支援制度(自立相談支援事業、家計改善支援事業、生活福祉資金貸付制度など)が存在しています。本当に生活が苦しくて困っているのであれば、手遅れになる前に相談しに行きましょう。
プロミス・アイフル・アコムは年金プラス安定収入が申込み条件に必要
先ほど年金受給者でも借りられる消費者金融として「レイク」と「ベルーナノーティス」を紹介しました。ここでは「プロミス」・「アイフル」・「アコム」の大手消費者金融3社を紹介しましょう。
年金生活者でも申込を行うこと自体には何ら問題はありません。重要なのはあくまで返済能力があることです。
それを踏まえた上で3社に共通する点は、審査時に「安定した収入」が必要とされることです。
年金受給者と言えども、その受給額は人によって大きく異なります。制度別の平均的な年金受給額を見ても、国民年金で月5.6万円、厚生年金で月14.4万円です。だいぶ違うことが分かります。その上で、それぞれの制度においても上から下まで受給額は振れ幅があります。
以上のように「安定した収入」が必要と言われると、自分の受給額で足りるかどうか不安になる方もいるでしょう。
そのような方は一度試しに審査を受けてみることをおすすめします。審査だけでしたら無料で受けることが可能です。もし審査に通過したならば、その時点で借入を行うか否かを決定すればよいと思います。
年金生活者は生活福祉資金貸付制度で国(社会福祉協議会)から借り入れする
経済的に苦しい状況では「返済能力がない」と判断されるため、金融機関から貸し付けを受けることも出来ないと思います。
年金生活者で経済的に困窮している人であれば、国の救済制度を活用すべきでしょう。
生活福祉資金貸付制度は「厚生労働省」が関わる制度で、生活に困窮している人の支援を目的に運営がされています。
「低所得者世帯」・「障碍者世帯」・「高齢者世帯」の3つの世帯を貸付の対象としています。
(参照：生活福祉資金貸付制度 ｜厚生労働省)
「高齢者世帯」の条件は「65歳以上の高齢者の属する世帯」です。つまり年金を受給し始める段階で、生活福祉資金貸付制度の対象内となることが出来るのです。
この制度はあくまで貸付ですので金利がかかります。しかし、連帯保証人がいなければ年率1.5％、連帯保証人がいればなんと金利は0％で貸し付けを行ってくれます。カードローンの上限金利は法律で20.0％と定められていますので、比べると非常に低い金利だということが分かるでしょう。
この社会福祉資金貸付制度ですが、実際に実施しているのは各都道府県に設置されている「社会福祉協議会」です。興味のある方は、そちらに問い合わせてみましょう。
年金でお金を借りれますか？キャッシングできる条件
ここまで金融機関(消費者金融・都市銀行・ネット銀行)や行政機関からお金を借りる方法について紹介してきました。
最後に金融機関からお金を借りる際に「抑えるべきポイント」を説明しておきます。
- 安定した収入の基準
- 年齢の上限
- 保証会社の有無
これら3つは、どの金融機関でも変わらずに見られるポイントになります。しかし、その基準は各金融機関ごとに異なったものが設けられていることがほとんどです。
例えば年齢の上限で言うと、ある金融機関は「65歳」が上限なのに対して、ある金融機関は「70歳」が上限だったりします。(年金収入のみでも借り入れできる地方銀行・ネットバンク・都市銀行や消費者金融カードローンと借入審査条件等解説)
これらのことから言えることは、一つの金融機関のカードローンの審査に落ちてしまったからと言って、諦めるべきではないということです。
金融機関を変えれば基準も変わります。審査に通過できる可能性もまだ残っているのです。
安定収入に年金が含まれるどうかは金融機関による
どこの金融機関でも審査時に「安定した収入」があることを求めます。
これは当然の話です。借入金の返済は毎月発生しますが、安定した収入がない人に貸し付けをしてしまえば、その返済がスムーズに行われる可能性が低くなります。金融機関はリスクを避けるものですので、このように返済能力が乏しい人は審査で除外されます。
ここで「安定した収入」の判断に、「年金」が含まれるかどうかは各金融機関の判断によって異なります。
年金は毎月定額が支払われるものですので、ある意味「安定した収入」です。
しかし、それだけでは不十分だと判断する金融機関もいるでしょう。そのような場合、年金受給額を証明する書類(年金証書・年金振込支払通知書・公的年金等の源泉徴収票、など)を提出することが求められます。
この時、受給額が十分だと判断されれば審査に通過しますが、そうでない場合審査には落ちてしまうでしょう。
年齢の上限に注意！超えてしまうと借りれない
申込時の条件に必ず「年齢制限」が記載されているかと思います。この年齢制限を守っていないと、そもそも申込すら出来ません。(消費者金融の年齢)
この年齢の上限も金融機関によって異なります。おおむね60歳～70歳の範囲で上限が設けられているでしょう。
しかし、中には「シニア向け」商品として年齢制限が他社よりも高く設定されている場合があります。この記事で既に紹介済みの「七十七銀行の77シルバーローン」は申込条件が60歳以上75歳未満です。年齢を理由に他社に断られた人は、このような商品を利用すべきでしょう。
保証会社の保証は必要だが審査基準は不明
最後に「保証会社」についてお伝えします。カードローンの多くでは「連帯保証人」を必要としませんが、代わりにこの「保証会社」がつけられます。
保証会社や連帯保証人の役割は「利用者本人が返済不可能になった場合、代わりに返済を行う」ということです。
この保証会社ですが、役割はこれだけではありません。カードローンの申し込み時に行われる「審査」を実際に行うのも保証会社であることがほとんどです。
そのため「審査」基準はそれぞれ担当する保証会社によって異なるはずです。しかし、この基準の中身は決して公表されていません。
たしかに審査基準を公表してしまうと、その基準に合わせて申し込むことが出来るようになってしまうため審査の意味がなくなってしまうでしょう。このような事態を防ぐために、審査基準は公表されないのです。
ですので、自分が審査に通過しそうかどうかを確認するためには、「実際に審査を受けてみる」しか方法はありません。
もし審査に落ちても、何らペナルティは生じません。試しに受けて見てはいかがでしょうか。
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| この記事の監修者 | 山口みき |
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